噂で聞いたワクチン情報は、
本当に正しいものですか?

専門医が監修し発信するQ&Aで疑問を解決しましょう。ここのQ&Aでは0〜5歳の乳幼児が接種するワクチンについての質問を受け付けています。該当する答えが見つからない場合は質問箱から訊いてみてください。

こどもワクチンQ&A

⽇本脳炎について

日本脳炎は、蚊(主にコガタアカイエカ)が媒介する日本脳炎ウイルスによって起こる感染症です。
夏から秋にかけて流行し、発病すると高熱、頭痛、嘔吐、意識障害やけいれんなどの症状を示す急性脳炎になります。

Q1.日本脳炎は人から人への感染はないの?
人から人への感染はありません。また、人を刺したコガタアカイエカが人を刺して感染することはすごくまれです。また日本脳炎のウイルスを持った豚を食べても感染することはありません。
Q2.日本脳炎はどうやって感染するの?
主に豚の体内で増えた日本脳炎のウイルスが、コガタアカイエカという蚊を介して人に感染します。コガタアカイエカは農村に多くいて、夏に繁殖するため日本脳炎の流行地域や時期には特徴があります。北海道などの寒い地域でもウイルスを持った豚の報告例もありますので油断はできません。 しかし、今ではワクチンのおかげで日本での患者の数は激減しています。
Q3.日本脳炎はどういう病気ですか?
日本脳炎ウイルスの感染によって起こる脳炎です。初期症状は発熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどです。ただ発症するのは感染した人の300人〜1000人に1人だけです。ほとんどの人は日本脳炎ウイルスに対する抗体を作れるため、自然治癒します。しかし、脳炎を起こした人の約20%は死亡し、約50%は治った後に歩行障害、手足の震え、けいれん発作、知能障害などの神経的な症状が残ってしまう恐ろしい病気です。現在、日本脳炎ウイルスに効く薬はありません。それぞれの症状を抑える治療や残った障害への支援が中心となります。そのため、日本脳炎は予防が大切です。定期接種である日本脳炎ワクチンの接種スケジュールを確認し、積極的にワクチン接種を行いましょう。