噂で聞いたワクチン情報は、
本当に正しいものですか?

専門医が監修し発信するQ&Aで疑問を解決しましょう。ここのQ&Aでは0〜5歳の乳幼児が接種するワクチンについての質問を受け付けています。該当する答えが見つからない場合は質問箱から訊いてみてください。

こどもワクチンQ&A

水痘(みずぼうそう)について

水痘は水痘帯状疱疹ウイルスによってひきおこされる感染力の強い病気で、5歳までに約80%の子どもがかかると言われています。
発疹、発熱を主な症状とし特徴的な発疹が、顔面、胸腹部、頭部に次々に点々とあるいは集中的に現れ、丘疹、水疱、膿疱、痂皮になります。

Q1.水ぼうそうのワクチンは打ってもかかるのでは?
水ぼうそうは実際に3〜4割程度ワクチン接種後に発症するケースもあります。 しかし2回接種することでその割合は減ります。 水ぼうそうのワクチンは生ワクチンであるため、発症してしまう可能性はゼロではありません。2014年から定期接種となっていますが、それ以降の感謝数の減少、合併症の減少、死亡例の減少は明らかで予防のためのワクチン接種は効果があると言えます。またワクチンを打っていると帯状疱疹も発症しない可能性が高いことがわかってきました。水ぼうそうの生ワクチンは安全なものですが、1回では免疫がつきにくいので、2回の接種が必要です。
Q2.水ぼうそうは軽い病気だから自然感染、自然治癒でいいんじゃないですか?
場合によっては重症化し最悪死に至るケースもあります。 水ぼうそうは高い熱を出すこともなく、少し赤い発疹が出る程度のものです。中にはほとんど症状も出ず、かかっていることに気がつかない人も少なくありません。水ぼうそうの合併症でよくあるのは、皮膚に傷がつくことでバリア機能が低下し、その部分から細菌が入り化膿したりします。また病気でステロイド剤を使っていて免疫力の落ちている子どもが水ぼうそうにかかると重症化し、亡くなるケースがあります。さらに水ぼうそうはかかるとウイルスは一生体内に潜みこみ、高齢者になって体の免疫力が落ちると帯状疱疹を発症する可能性があります。