こどものワクチンの知識を
高めましょう

専門医監修によるこどもワクチンの基礎知識をまとめたものです。感染ルートや症状、乳幼児が感染した場合にどうなるか、副反応はどうなのかなどをわかりやすく解説しています。

こどもワクチンの
基礎知識

肺炎球菌

肺炎球菌

日本では、2010年2月に欧米から10年遅れてワクチンが発売になり、2013年度から定期接種で受けられるようになりました。

生後2ヵ月から5歳まで(6歳未満)、とくに5歳になるまでのお子さんはすぐに受けてください。
肺炎球菌による髄膜炎が起こりやすい生後6ヵ月までに初回3回の接種を済ませておくことが重要です。

ワクチンの接種回数は初回を接種する月齢・年齢により異なり、生後2か月から6か月までに初回接種をはじめれば合計4回です。
7か月から11か月は3回、1歳代は2回、2歳から9歳まで(10歳未満)は1回です。

肺炎球菌は免疫のはたらきが充分でない、乳幼児や高齢者に、肺炎、気管支炎等の呼吸器感染症や副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎、菌血症など様々な病気を引き起こします。
また、肺炎球菌による小児の髄膜炎は、初期症状が風邪に似ているため判別が難しく、後遺症を残し死亡することも多く、細菌による感染症はペニシリンなどの抗生物質により治療しますが、近年は抗生物質が効かない薬剤耐性菌が増えているため、治療が困難になっています。
そこで、ワクチンにより病気をあらかじめ予防することが重要視され、現在、肺炎球菌感染症を予防するワクチンとしては、2歳以上で肺炎球菌疾患にかかるリスクが高い人および高齢者を対象とした23価肺炎球菌多糖体ワクチンと、9歳以下の小児を対象とした7価肺炎球菌結合型ワクチンの2つが発売されています。