こどものワクチンの知識を
高めましょう

専門医監修によるこどもワクチンの基礎知識をまとめたものです。感染ルートや症状、乳幼児が感染した場合にどうなるか、副反応はどうなのかなどをわかりやすく解説しています。

こどもワクチンの
基礎知識

日本脳炎

日本脳炎

日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスを不活化し、精製したものです。

第1期は生後6か月から接種できますが、多くの地域では3歳からの接種となっています。
接種回数は合計4回で、1期としては、3歳で2回、歳で追加接種1回を標準とされていて、最後の接種は9歳となっています。

日本脳炎は、蚊(主にコガタアカイエカ)が媒介する日本脳炎ウイルスによって起こる感染症です。
夏から秋にかけて流行し、発病すると高熱、頭痛、嘔吐、意識障害やけいれんなどの症状を示す急性脳炎になります。
日本を含むアジア地域に多い感染症です。

感染者の100~1,000人に1人が脳炎を発症し、脳炎の致死率は15%程度といわれており、いったん脳炎を発症すると知覚障害や、運動障害の後遺症を残します。

国内の患者発生は、ワクチンの開発や生活環境の変化等で近年少なくなっており、1992年以降は毎年10人以下となりましたが、日本脳炎ウイルスに感線したブタは西日本を中心に広い地域で毎年確認されており、現在でも感染の可能性が潜在しています。
現在のところ日本脳炎に対する治療法は確立されていないため、ワクチンを接種して免疫をつけることが最も効果的です。