こどものワクチンの知識を
高めましょう

専門医監修によるこどもワクチンの基礎知識をまとめたものです。感染ルートや症状、乳幼児が感染した場合にどうなるか、副反応はどうなのかなどをわかりやすく解説しています。

こどもワクチンの
基礎知識

ポリオ

ポリオ

別名はIPVですが、それ以外に日本では「急性灰白髄炎」、別名「小児まひ」とも呼ばれています。

DTP-IPV(四種混合)に含まれていますが、DTP(三種混合)と併せて単独の不活化ポリオワクチンを接種する場合もあります。

接種の開始時期と回数

接種は生後3ヶ月から可能で、接種回数は4回必要です。

1回目の接種から3回目までは、それぞれ20-56日(3-8週)ほど間隔をあけます。3回目から4回目は6か月以上あけ、標準的には3回目が終了した後、12-18か月の間に4回目を接種します。

感染ルート:主に腸管で増殖し、便中に排泄されたウイルスが、別のヒトの口に入ることによって感染を広げます。
症状:軽度の風邪症状を呈し、足または手の左右非対称の弛緩性麻痺を起こし、重症化すると永久に麻痺が残り、呼吸困難により死亡することもあります。
感染したヒトのほとんどは無症状で、終生免疫を獲得します。
乳幼児が感染した場合:上記と同じです。

国内では50年前までは流行を繰り返していましたが、予防接種の効果で自然感染による流行はありません。
世界保健機関(WHO)は2000年に日本を含む西太平洋地域のポリオ根絶を宣言しました。しかし、現在でもポリオ常在国および、その周辺国にもポリオ患者は多数見られます。
これらの地域で日本人が感染したり、日本にまたポリオウイルスが入ってきたりする可能性もありますので、ポリオワクチンの接種を受けておく必要があります。